シングルマザーになったら友達がいなくなる
リアル小説『さちしん』①(自己紹介記事)で私がシングルマザーになった経緯をお話しましたが、皆さま死別者の世界ってどのようなイメージでしょうか?
私はもっと優しい世界だと想像していたのですが、現実は違いました。
私の特技は「初対面の人とすぐ仲良くなれること」です。
シングルマザーになる前はママ友や趣味友も多く、ランチ会やイベントに出掛けたり楽しい日々を過ごしていました。
私は本当に仲の良い友人には夫が亡くなった事を話しました。
その後2年、心配して連絡をくれるのは数人の友人のみで殆どが音信不通です。
私の年代では死別を経験した人なんてあまりいないので、どう接したらよいのかわからないのだと思います。
私からも積極的に連絡はしないので仕方がないのですが、かなり頻繁に連絡を取っていた友人達から連絡が途絶えたのはとても寂しかったです。
娘は父親が亡くなった事を未だに友達に話していません。
理由を聞いたら、気を遣われて今までの付き合いが変わるのが嫌だからとのことでした。
結果的には娘の考え方が正解でしたが、私は嘘がつけない性格なので黙っているのは無理でした。
今でも私のことを気にかけて連絡をくれる数人の友人にはとても感謝していますし、これからも大切にしていきたいと思っています。
もし私と同じ立場の方やシングルマザーの方がいらっしゃいましたら、ぜひお友達になってください!
会社は残酷な女の世界
6月に退社した会社でも辛い出来事がたくさんありました。
女性だらけの職場だったのですが、仲の良い女の先輩に夫の事を話していて色々相談に乗ってもらいました。
「ほかの人には言わないで欲しい」とお願いしていたのですが、その人は会社中に私が死別であることを広めていました。
あまり面識のない人から突然「死別なんでしょ?なんで死んだの?」と言われたり、仲良くなった人に「実は私死別で…」と告白すると「〇〇さんから聞いて知ってたよ」と言われました。
会社では私の居場所がないと感じ、気を遣われるのも嫌だったので毎回一人でランチに行っていました。
この出来事は仕事を退職した理由の一つでもあります。
孤独だった私はSNSに救われる
私は死別者になってからずっとグレーの世界に生きているような感覚でした。
まわりの人はカラフルな色がある世界に生きているのに、私にはグレーのフィルターがかかた色のない世界にしか見えませんでした。
以前義母と「先に逝った方が楽、遺された方が辛いし大変」と話していたのですが、本当にそう思います。
死別者という看板を背負って生きていくのはとても苦しいです。
休日にスーパーに行くと、買い物をしている家族連れや夫婦を見て胸が締め付けられました。
娘がいるので思いとどまりましたが、生きているのが辛いと思ったことも何度もありました。
まわりに気持ちを理解してもらえず辛かった時、同じ経験をしている方々のSNSにとても救われていました。
孤独に耐えられず恋人を探すことに
夫の一周忌を迎える頃、友人を失い会社でも居場所がなく、反抗期の高校生の娘とも距離が出来てしまい孤独感でいっぱいでした。
夫が帰ってくる可能性が1%でもあるなら待ちますが、それは100%あり得ないのでもう諦めて前に進むしかありません。
義母からも「まだ若いんだから良い人探して」というような発言もあったので、勇気を出して恋人探しをすることにしました。
結婚は色々大変だったので正直もういいかなという気持ちなのですが、喜びや悲しみを共感できるパートナーが欲しいと強く思いました。
運命の出会い
とあるマッチングアプリを始めてすぐに恋人が出来ましたが、遠距離だったのでうまくいかず半年ほどで私からお別れしました。
その後またそのマッチングアプリを通じて運命の出会いがあり、今の恋人とお付き合いしてもうじき一年になります。
彼のおかげで、グレーだった私の世界は今は鮮やかな美しい色で溢れています。
最後までお読みいただきありがとうございました。